【俳句ウォーク】4/19 西条丹原俳句ウォーク実施報告 [文化の花咲くくにづくり]

目次

はじめに

いつもご支援を賜り、誠にありがとうございます。
昨日、西条丹原俳句ウォークを、素晴らしい春の天候のもと無事に開催することができました。

参加者と全体の様子

今回のイベントには、投句参加を含めて26名の方々にご参加いただきました。
地元を詠んだ句も多く、参加者の皆さまからは「楽しく、満足度の高い行事だった」との声をいただいております。

大会賞のご紹介

今回の大会賞に選ばれた句をご紹介いたします。

花形の手水鉢 春満ちていく
           — 颯萬

春の光と静けさがにじむ、心あたたまる一句でした。

愛媛大学生からのご感想

今回参加してくださった愛媛大学の学生さんから、感動的なご感想をいただきましたので、ご紹介させていただきます。

俳句について、趣味でよく詩や短歌と一緒に作っていた程度で、学生時代に専門的な指導を受けたことがなく、作品の出来に自信がありませんでした。しかし、地域を盛り上げようと活動なさっている藤田先生の姿勢に感銘を受け、気軽に参加しようと思いました。
実際に参加してみると、地域の知っている方や、俳句甲子園にも出場なさっている学生さんがいらっしゃって、親しみを持ちながら、俳句を詠む技巧を学ぶことができました。開催場所も、丹原地区であれば誰もが親しみのある場所なので、楽しい雰囲気で俳句を詠んだり、選句に頭を悩ませたりできました。
選句をする際、よい句がたくさんあって、選ぶのが本当に心苦しく思うほどでした。特に学生さんらとは面識がなく、はじめは親近感は湧いていなかったのですが、俳句という作品に触れて、真剣に選ぶという行為を通して、『こんなに素晴らしい句を詠める人はすごい!自分も良い句を作りたい!』とポジティブな対抗心が湧き、同じ俳句という創作活動に真摯に取り組んでいる仲間としての親近感も湧いてきました。
親しみのある地域の方とも毎日会うわけではありませんし、このような機会があるとコミュニケーションのきっかけになって、名前とお顔をしっかり覚えて、『また会いたいなあ』と思うようになりました。
今回の俳句ウォークについて、主催者である藤田先生が『地域を盛り上げることと、俳句を究めること、両方を目的としています』とおっしゃっていたのを振り返ると、今日の自分の体験や感じたことは、まさにその目的の達成だったと思います。俳句ウォークが終わって実家に帰ったあと、創作意欲がもりもりと湧き、何句も詠んでは推敲していますし、句会で配られた、地元の商店街のお店のおまんじゅうを祖母と一緒に食べ、『そういえばあのお店にもしばらく行っていないねえ。また今度、一緒に行こうね』という会話もしました。
ここまで書いたように、俳句ウォークを体験して感じたことは多くありますが、一言で言うと『楽しくてたまらなかった』です。ただ純粋に、ものすごく楽しいと感じました。また参加したいと強く思いますし、こうした純粋で強い気持ちこそが、地域を盛り上げることに繋がるのではないかと思います。次の俳句ウォークにも必ず参加しようと思います。地元にいる同窓生にも、声をかけてみようと考えています。次回の開催が楽しみです。」

真摯な思いと温かいまなざしが伝わる素敵な文章で、私たち主催者にとっても大きな励みとなりました。

NPO法人の理事長さんからのご感想

「西条丹原ひなた学縁」の市民団体登録時から大変お世話になっている、西条市支援NPO法人の理事長さんが参加され、素晴らしいご感想をいただきましたのでご紹介させていただきます。

今回初めて句会に参加させていただきました。当初は緊張感もありましたが、いざ詠む段階になると、普段通っている道や石鎚山の風景にもまた違った風景にみえてきたのが不思議でした。句を詠むことは、自然や生活、自分たちの地域について改めて見つめなおし、魅力を発信することであると、身をもって経験することができました。ゆっくりとした時の流れを感じることができ、参加者の皆さんとその時間を共有できたことがとても心地よかったです。ありがとうございました。

俳句を詠むことで地域の良さを見つめなおされ、普段通っている道や石鎚山がそれまでとは違った風景に見えてこられたとのこと。とても良かったと思います。多くの若い方が地域を新たな目で見て、よいふるさとづくりをしていってくれたらと思います。

91歳の方のハーモニカ演奏

また、イベントの始まりと終盤には、91歳の参加者によるハーモニカ演奏「高校三年生」「悲しい酒」が披露されました。
その調べは参加者の心に深く染みわたり、日本人としての魂を次世代に繋げていくことの尊さを改めて感じさせてくれました。

作品紹介

丹原俳句会「あいの風」西条丹原俳句ウォーク2025春 優秀句一覧(投句数69)

 熊本良悟先生選

 底知れぬ池に亀鳴く真昼刻   妙子

 本堂に蜜蜂入れるだけの穴   章太朗

 仁王門側面の割れ春疾風    芳隆

 産卵のごとくアザレア吹きこぼれ 大和

 熊本妙子先生選

 短調の風光りたるハーモニカ  安希子

 花は葉に剥落つづく仁王像   良悟

 鯉のぼり果樹園の風に触れ    芳隆       

 桜道トントンはねるランドセル 一美

   森川大和先生選

 石鎚をまむかいにして卒業歌   弘子

 花は葉に剥落つづく仁王像    良悟

 桜去りなおも瑞々しき三里      麻央

 さくらわかばおちのくりーむまっきいろ  有美

多選句

 (大会賞) 花形の手水鉢春満ちていく 颯萬

ナナフシの越えてゆきたる落椿  大和

桜真白樹齢三百年の空       弘子

春眠や梵鐘の音は耳抜けず     悠惺

春の風石鎚かすみみえる里      聖子

桜散り僕の頭も初ぼうず      竜弥

風光るいちごソフトに乗す会話   萌花

春雷の象る迷子のイヤリング     良悟

惑星の核小体となる椿       章太朗

久妙寺の残花一輪鼻先に       妙子 

おわりに

ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました。

この「丹原大すき」の思い、そして愛と調和の波動を、これからも地域から全国へと広げていきたいと願っております。

今後とも、どうかご支援・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
感謝をこめて。

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